マッサン内科・透析クリニック
金沢市の郊外に建つ内科と透析センターを併設するクリニック。交差点に面する見通しの良いL字型の敷地に対し、 2層で構成した矩形のボリュームを配置し、必要な駐車台数を確保して接道面3辺からアクセスできる計画とした。 1階には北欧のビンテージ家具が置かれた、ガラス張りの待ち合いスペースを持つ外来ゾーン、2階に最大23床の ベッドを配置できる伸びやかな透析センターを積層させた。長時間の透析治療が要される患者さんがリラックスで きるよう、木の質感を取り入れた天井の高い空間とし、男女の比率に併せて配分されたベッド数をナースセンター を中心に振り分け、男性と女性をゾーン分けすることで、プライバシーに配慮された心地良いスペースをつくった。 また、室内の適切な温熱環境や空気清浄度、照度の計画、さらには北陸トップレベルのピュアな透析液を供給する ための最新機器の導入など、高度な医療技術の提供と、患者さんのコンフォータビリティ、ホスピタリティの向上 を目指す、ドクターの診療方針に対する高い意識が細部にまで反映された院内環境を構築した。外観は巨大な木箱 が宙に浮いたようなイメージを持つ、先鋭的で温かみのあるクリニックのアイデンティティーを表現している。